母国より遠い日本へ学びに来ることになった技能実習生の中には、日本での生活や働くことへの不安や心配を抱えている人も少なくはないでしょう。そうした不安や心配に対し、また、万が一に備え実習生が加入する保険につて見ていきましょう。
技能実習生向けの保険には、任意で加入する保険と、加入を義務付けられている保険があります。
<義務付けられている保険>
①労働者災害補償保険
一般的には「労災保険」と呼ばれています。この保険は日本人も加入が義務付けられており、保証内容は、仕事を原因とした事故・病気と通勤途中の事故・病気を保障するもので、企業が全額を負担します。
労災保険は、原則として1人でも労働者を使用する事業は業種の規模を問わず、すべてに適用されます。労災保険における労働者とは、「職業の種類を問わず、事業に使用される者で、賃金を支払われる者」をいい、労働者であればアルバイトやパートタイマー等の雇用形態は関係ありません。
②雇用保険
労働者が失業し、所得の源泉を喪失した場合、労働者について雇用の継続が困難となる事由が生じた場合や、労働者が自ら職業に関する教育訓練を受けた場合、労働者が子を養育するための休業をした場合に、生活・雇用の安定と就職促進のために失業給付や育児休業給付を支給します。
技能実習生であっても以下の条件を満たした対象者であれば、雇用保険の給付(基本手当)を受け取ることができます。
・ハローワークに休職の申し込みをすること
・雇用保険被保険者期間が12ヶ月以上あること
対象者は技能実習の途中で解雇等され、次の就労先を探す実習生、または技能実習終了後、帰国困難であるため就労先を探す技能実習生とされています。
③健康保険
怪我や病気、それによる休業や出産、死亡といった事態に備える公的な医療保険制度です。
突然の事態に出費が増え収入が途絶えると生活が不安定になります。こうした事態に備えるため、必要な時に必要な人が保険給付を受けられる公的な医療制度の一つです。
④厚生年金保険
厚生年金保険は、年金を受け取るための保険です。こちらも加入が義務付けられており、日本人はもちろん技能実習生も加入します。
一般的には65歳から受け取りが可能な厚生年金ではありますが、技能実習生など外国人労働者の場合、帰国時に条件を満たしていれば脱退一時金として受給することができます。
<任意で加入する保険>
①外国人技能実習生総合保険
この保険は技能実習生が任意で加入できる保険ですが、厚生労働省の推薦もあり多くの実習生が利用しています。
保険の特徴
1.技能実習生が母国出国から帰国するまで、在留資格「技能実習1号」、「技能実習2号」を合わせた、入国後講習を含む実習実施期間中の全期間をカバーする保険で、在留資格変更に伴う保険の加入漏れを防ぐことができる。
2.治療費用につては、国民健康保険、健康保険等の資格取得時期を考慮し、母国出国から一定期間は治療費用が100%保証されます。
3.公益財団法人国際研修協力機構(JITCO)が窓口となって取り扱うことで、一般の個別契約よりも割安な保険料で加入できます。
補償内容
・傷害治療費用保険金、傷害死亡・後遺障害保険金
・疾病治療費用保険金、疾病死亡保険金
・賠償責任保険金
誤って他人の物を壊したり、他人をケガさせて法律上の損害賠償責任を負担した時に支払われる
・救援者費用等保険金
危篤や死亡の場合、親族が来日するための渡航費用や、遺体移送費用が保証されます。
また、地震によるケガや死亡も保証の対象となっています。
また、外国人技能実習生総合保険は、コロナウィルスに対して帰国が困難だった場合、在留資格を変更し本来の在留期間を超えて日本国内に滞在する際には、「帰国できる」もしくは「本来の在留資格となるまでの間」、保険期間が自動延長されます。
基本的には日本人と加入する保険はほとんど同じですが、任意保険については技能実習生に特化した内容で、コロナウィルスの影響へも対応された手厚い保険となっています。
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